「仕事とプライベート」の境をなくすには?

今週金曜に沖縄で講演、2月にソウルで講演があるのと、1月末の大学の試験問題作らなきゃならなくて、この3日間はずっとその準備していました。

いや、忙しいアピールをしたいのではありません。
実はこれらは、会社で受けている仕事ではなくて、社としては僕の私的活動として位置づけているものなんです。
まあ、僕としては広告業界の未来を良くしたいと思って一所懸命やってることなんですけど、とにかくこれらはプライベート。
他にも社外プロジェクトとか、依頼原稿などを頂いているのがいくつかあって、仕事なのかなんなのかよく分からずに、休日に取り組まなければならないものがたくさん。
どんどん仕事とプライベートの境がなくなってきているという状況なんです。

でも、最近思ってきたのは、そもそもなぜ「仕事」と「プライベート」を分けなきゃならないのかなということ。(いや、別にヤケになっているわけではないですよw)
今やネットと携帯のおかげで、どこにいても仕事ができるし、これまで言われてきたワークライフバランス的な常識を疑ってみる価値はありそうです。

これには、マイケル・サンデル教授じゃありませんが、哲学の発想が必要でしょうか。
その昔のテーゼ(正)であった、仕事100%でビジネスマンにプライベートなどない、24時間戦えます的な考え。
これに対して出てきたアンチテーゼ(反)である、プライベートに仕事を持ち込まないというワークライフバランス的な考え。
しかしこれからの時代、この二者択一を迫られるものではなくて、弁証法的にアウフヘーベンを展開して、全く新しい解を生み出さなければならないのではないかと思うわけです。

$京井良彦の3分間ビジネス・スクール-弁証法

これは昔、先輩から聞いた話ですが、図書館でこんなシーンを目撃したそうです。
二人の男性が、窓際のデスクで、窓を開けるか閉めるかでもめていたそうです。
そこに係員が来て、二人に事情を聞きました。
話を聞くと、一人は暑いから窓を開けたい、もう一人は風が入って資料が飛ぶのが嫌だということ。
係員は窓を開けて、資料を持っている男性を隣の部屋のデスクに案内したそうです。
窓を開ける閉めるの、正か反かではなく、事情を噛み砕いてアウフヘーベンによって、全く新しい解を導いたわけです。

僕のようなサラリーマンであっても、もはや仕事かプライベートかという、正か反かの時間の使い方はないような気がしています。
解としては、たとえば、「仕事を遊びより楽しくやる」みたいな。
「プライベートで一番やりたいことが仕事」のようなもっていきかたをするということですね。

その代わり、仕事においてのプライベートの混在も曖昧になってくるわけですが、別にハワイにいても、ネット環境があれば仕事をする自信はあります。
要は、フェイスブックでいつも友達とつながっているように、仕事ともいつもつながっていればいいわけですよね。
肝心なのは、仕事をいつもつながっていたいと思うくらい楽しいものにしていけるかということ。

まあ、今年は、そんな感じでいこうかと思っています。
とはいうものの、昔からうちの会社には、遊びなのか仕事なのか、何やってるかよく分からない人がいっぱいいますけどね(笑。
では、今日はこのへんで(^^