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「王のジレンマ」は始まっている

先週、某所でループスコミュニケーションさんとのジョイント講演を行ったのですが、そのときにループスさんが面白い話をしていました。

「王のジレンマ」という話です。

これまでの人間の長い歴史において、教育を受けられるのは、ごく一部の特権階級に限られていました。
しかし、グーテンベルグの印刷機の発明によってこれが一変しました。
印刷物や本が普及し、人々は知識を得て考え、発表するようになり、それを妨げることができなくなったのです。

$京井良彦の3分間ビジネス・スクール

王は、啓発され団結した市民を、従来の抑制的な手法で統治することが困難になりました。
とはいえ、奴隷を解放し、市民の地位を認めれば、たちまち王座を追われ首まで失いかねない。
そんな「王のジレンマ」がはじまったのです。

そして今、ソーシャルメディアの普及で物事の透明化が進み、シェアの文化が浸透していくなか、多くの経営者がこの「王と同じジレンマ」を抱えているというのです。

経営の力点が、「プロセス・オペレーション管理」から「イノベーション創造」へとシフトし、モノの生産よりサービスの価値が高まりました。
しかし、そのサービスの現場では、あいかわらず本部からのオペレーション管理視点でのマネジメントが続いています。
これに嫌気がさした優秀な社員が、どんどん企業を離れていくという状況がでてきているのです。

つまり、コントロールする経営が終わり、「オープンリーダーシップ」の時代が始まったということす。
今の言葉でいうと「HERO=High Empowered Resourceful Operative」と呼ばれる社員、つまり社内でテクノロジーによるイノベーションを実践できる、自らの判断で効果的にソーシャルメディアを活用する能力を有する人材を、マネジメントすることが必要になっているということなのです。

謙虚にかつ自信をもってコントロールを手放すと同時に、その社員から献身と責任を引き出す能力をもつリーダーのあり方として、つまりは「王のジレンマ」を解決する方法として、今この「オープンリーダーシップ」は、各企業で研究と導入が進められています。

今やもう、人をコントロールできるということなど、幻想になりつつあるということなんですね。
組織マネジメントは、この幻想からいかに早く脱皮できるかが大事になっているんじゃないでしょうか。

で、この「オープンリーダーシップ」については、別の機会に詳しく掘り下げたいと思います。
またちょっと、難しい話になりそうなので、今日はこのへんで。(^^;