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広告会社にとっての「プラットフォーム戦略」を考える

広告会社のビジネスにも、プラットフォーム戦略を取り込もうという旗揚げがされてずいぶん経ちました。いろんな広告会社内で「プラットフォーム◯◯部」というような部署もたくさん立ち上げられていることと思います。

ここ最近、僕もいろいろと接点をもつようになっているのですが、しかし、どうもしっくりこない。
モバイルアプリの開発をプラットフォームと呼んだり、恒例夏イベントをプラットフォームと呼んだり。。。根本的に、プラットフォームというものが、何かをわかってないんじゃないかなあと思うことさえあります。

と、そんなことで今日は、そもそも広告会社にとってのプラットフォーム戦略とは何かを考えてみたいと思います。

「プラットフォーム戦略/平野敦士・アンドレハギウ著」に、プラットフォームを説明するために「お見合いクラブ」の例があげられています。

$京井良彦の3分間ビジネス・スクール-platform

お見合いクラブは、出会いを求める男女に魅力的な場を提供し、双方からの参加を募ることにより、ビジネスが成り立っています。
男性は、年間会費1万円と参加費2千円。女性は無料。幹事役が両グループの面会をセッティングする。

要するに、男性・女性という互いに引き合うグループをマッチングさせる「場」を提供して付加価値を創造しているわけですね。
これがプラットフォーム戦略の基本的構造です。
自分自身にはとくに魅力的なサービスがなくても、「魅力的なメンバー」を集めることができれば、そのプラットフォーム(場)は魅力的なものになるということなのです。

広告会社も、基本構造はこのマッチングビジネスなのですが、プラットフォーム的な考え方に照らすと、なんか誤解しているところがあると思うのです。

たとえば、上記の例でいう、お見合いクラブでは、何を一番大事にするべきでしょうか?
そう、答えは、参加する女性です。
女性は無料ですので、直接お金を払ってくれるわけではありませんが、魅力的な女性をそろえていると、このビジネスは回り続けます。

しかしながら、失敗する多くのプラットフォームは、お金を払ってくれる側を優先してしまうのです。
お見合いクラブの場合、会費・参加費を払う男性へのサービスを優先するということです。
一時的に、目先の売上は上がりますが、男性ばかりを見ている場から女性は離れてしまい、このビジネスは回らなくなっていきます。

では、広告会社にとって、お見合いクラブでいうところの、男性、女性は何にあたるのでしょうか?

日本の広告会社は、テレビや新聞などの媒体スペースを、企業に代理販売することをビジネスの根幹としてきました。

このため、広告会社の媒体担当は、「媒体社がお金を払う男性で企業が魅力的な女性」。
クライアント担当は、「企業がお金を払う男性で媒体社が魅力的な女性」。
という感覚で、マッチングビジネスを行いがちです。

しかし、これはどちらも違いますよね。
もうお分かりでしょうが、世の中の「生活者」を魅力的な女性と考えるべきなのです。

広告会社の仕切りで、生活者を優先するサービスを提供し、生活者一人一人とつながり、属性と嗜好を把握する。そんな魅力的な女性がずらっと集まっているところに、モノを売りたい企業も、視聴率を上げたい媒体社もお金を払ってでも集まってくるというものでしょう。

お金を払うクライアント企業と媒体社をも大事ですが、まず優先すべきところは生活者という魅力的な女性であって、それを全部握ることで「場」を仕切る。そして、その「場」の課金決済を一切取り仕切る幹事役となることが大事なのです。

つまり、企業と媒体社ではなく、企業&媒体社と生活者との関係性構築を担う。
これが、これからの広告会社にとってのプラットフォーム戦略だと思うのです。

しかし、どうもこの業界のなかで、生活者一人一人とのつながりを作る仕組みを構築していこうという動きが見られないんですよねえ。

こうしてる間にも、フェイスブックや、グーグルにどんどん魅力的な女性が押さえられていってるのですが。。。うーむ。(- -;

3 COMMENTS

セカンドインパクト

>京井良彦さん
お忙しい所、返信ありがとうございます!
データだけでなく直に、の意識がという事ですね。
プラットフォーム戦略という言葉が初耳だったので、もっと勉強します!
ありがとうございます。

京井良彦

>セカンドインパクトさん
はじめまして。コメント有難うございます。
ちょっと、ここでは答えづらい質問ですねw。
もちろん、生活者、消費者を把握していることが、マーケティングビジネスとして重要であることは、わかっていて、そういう部署もあります。
でも、それはマスメディアでの空中戦を前提にした分析用のデータです。
僕が言っているのは、広告会社自身が生活者と直につながるというプラットフォーム戦略が必要だということで、そういう意識はないように思いますね。

セカンドインパクト

いつもブログ、ツイッターを拝見しています。とても面白いお話をありがとうございます。
広告業界へ就活中の者です。
疑問に思ったのですが、
広告業界の皆さんは媒体社と広告主のマッチングと意識されている方が多いのですか?
私は京井さんのご意見が正しいと思いますし、生活者を含めた3者間の場で仕事がしたいと思っています。
マッチングと関係性構築、広告業界にどちらのイメージを持って就活すべきでしょうか。
返信頂ければ幸いです。

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