先週は、常識を鵜呑みにすることなく、自分のアタマで考えることが大事という話をしました。
今日もその流れになりますが、「幸せのカタチ」も鵜呑みにすることなく、自分で選択することが大事という話です。
6月に出版した「つなげる広告(アスキー新書)」にも、幸せのカタチが変わっているという話を結構なページ数をさいて書きました。
本でも取り上げましたが、幸福度ランキングというものがあります。
北欧やブータンのような国が上位にランクされますが、アメリカは23位、中国は82位、日本は90位という状況です。
これらから分かるのは、流行のブランド品や高級車やマイホームなど物質的な豊かさを手に入れられたところで、そのまま幸せ感には直結しないということです。
これ、なぜなんでしょう?
流行や、高級車といったものは、自分ではない、他人が創った価値観です。
おそらくですが、結局、他人が創った価値観に従っても、本当の幸せは得られないということじゃないかと思うのです。
つまり、旧来の広告やマーケティングによって作られた幸せのカタチを鵜呑みにして、それを目標にしていたから、実現しても本当の幸せを実感できない。。。(僕の立場でそんなこと言っていいのか分かりませんが・・・)
そういったものは、見た目は豊かで、そういうライフスタイルを目指したいと思うでしょう。(というか、目指したいと思うように作られているので当たり前ですが)
でも、人が作ったライフスタイルをなぞったところで、その満足感は本当のものじゃないと思うのです。
本当の満足は、「自分の意思で選択」したときに感じられるもの。
つまり、自分のライフスタイルを自分の選択によって作り上げてこそ、本当の意味での「幸せ」を実感できると思うのです。
そのライフスタイルは、自分の価値観の軸が通った、シンプルなものになるでしょう。
見方によっては、質素に見えるかもしれません。
しかし、それこそが自分にとっての幸せであり、クリエイティブな生き方じゃないですか。
日本は、モノの選択肢はかなりあると思いますが、ライフスタイルの選択肢は、まだまだ少ないように思います。
もっともっと、価値観の多様性を認めて、その選択肢を増やしていけるはずです。
大きな話になってしまいますが、国の政策だって、中央集権制から道州制のようなものに早く移行するべきです。
原発にしても消費税にしても、一律の価値観で決めるなんて出来ないと思うのです。
だから、中央で一律ではなくて、できるだけ個人に近いところで、それぞれが決めるべき。
生活者がどの道州に住むかを選択できるようにし、多様なライフスタイルを増やすべきだと思うのです。
・・・と、これだけ大きな議題になると、また長くなってしまいますので、このテーマはまた別の機会にしましょう。
とにかく、自分の価値観でライフスタイルを選択してこそ、幸せを実感できる時代になりました。
であれば、ひとつの絶対価値観を浸透させるのではなく、多様な価値観を認めて、多くのライフスタイルを選択できるようにサポートしていくことが、これからの広告やマーケティングに求められている思うのです。
他人が創った価値観(幻想?)から解放されて、自分の選択に従って自由に生きる。
こんな幸せは、ありませんよね。
ということで、今日はこのへんで(^^