輝いて仕事をするための差別化戦略

先週は、M&Aをやってた頃の友人に会ったり、スーパークリエイターとの新しい仕事をスタートしたり、うちの社を辞めてベンチャーをやっている人たちと話をしたりと、仕事においていろいろと刺激を受けました。

思うんですけど、彼らには共通しているところがあって、どんな仕事でも楽しんで取り組もうという姿勢とか、どんなに忙しくても生き生き動き回っているように見えるとか、本当に輝いて仕事をしているという感じなんですよね。

そのM&A時代の友人、秋本くん(仮名)が、昔よく言っていた言葉で、僕が気に入っているものがあります。
それは「一律って、戦略がないってことだからさあ」というもの。

当時、彼はどんな施策においても、「一律に対応する」ということにとても抵抗感を持っていました。
それは戦略的ではないということで、要するに「戦略とは差別化」だということです。

$京井良彦の3分間ビジネス・スクール-difference

彼は、それを会社や業界内での自分の位置づけにも活かし、M&Aで◯◯業界の案件と言えば秋本、というキャリアを築いていきました。
そして、彼は現在、その独自性を武器にして、億単位のサラリーをもらうスーパーサラリーマンになっています。
マーケティングの基本、差別化が独自性をつくり、価値を高めるということを実践したわけです。

ま、彼のように優秀で、そのカテゴリーのなかで圧倒的な実績を築ければ、それがそのままトッププレイヤーという差別化であり、独自性になりますが、じゃあ、僕のような普通のサラリーマンがどうやって、差別化を企てて独自性をつくっていけばいいのでしょう。

この答えのひとつに、キャリアミックスというものがあります。
複数のキャリアや肩書きを掛け合わせることで、独自性をつくるというものです。

たとえば、僕の場合は、「投資銀行業×広告業」となるのでしょうか。
投資銀行のスキルをもっている人はたくさんいるし、広告業界で働いている人もたくさんいます。
でも、両方の経験を持っている人となると、グッと少なくなります。

実は僕は、いま秋本くんがいる外資系投資銀行(正確には証券会社の投資銀行部門)と、いま僕がいる広告会社と、どちらに転職するかを悩んだ時期があります。

彼のように優秀だったら、ずっと投資銀行の世界でM&Aをやっていけばよかったのですが、僕の場合はそうではなかった。
つまり、キャリアを掛け合わせることで差別化をはかり、独自性をつくっていくほうを選んだというわけです。
最近は、もうひとつキャリアが加わってきて、銀行出身というビジネスキャリア×広告×ソーシャルメディアというような位置づけになってきている感じなのかな。

彼らから学べることは、僕なんかがエラそうに言えることでもないのですが、やっぱり会社員、サラリーマンもインディペンデントな意識をもって仕事をするべきなのかなということです。

会社と対等な関係という意識を持つことは、精神的なセーフティネットとしても大事なことです。
会社に依存しきっていると、どうしても被害者意識が強くなってしまいます。
「会社に言われたから、しょうがなしに仕事をしている」
「クライアントの無理難題で、残業続きになっている」などなど。

これを、会社にも独自性を認めてもらい、インディペンデントな立ち位置、つまり会社と対等な関係にもっていくことで、「自分の能力を会社に提供し、会社と一緒にいいものを生み出そう」と考えられるようになるのかなと、思うわけです。

こうなると、たぶん、どんな仕事も楽しいものにしていけるんだろうなあと。
最初に紹介した輝いている人たちは、超多忙な中でも、こんな意識をもって楽しく生き生きと仕事をしているんだろうなと思ったのでした。

いや、まあそれくらい刺激を受けたという話です。
これを励みに、一層がんばらないとですね。はい。(^^