スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン

このブログでもよく紹介しているように、僕はプレゼンテーションに関する書籍とか、ビデオとか、そういったものが好きなのですが、またいい本を読みました。

「スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン~人々を惹きつける18の法則」です。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則/カーマイン・ガロ

アップルのCEO、スティーブ・ジョブズはプレゼンの名手として有名ですよね。
彼の経営者としての力量には賛否両論ありますが、プレゼンテーターとしての力は誰もが文句なしの超一流と言っていいでしょう。

この本を読めば、僕たち一般人もスティーブ・ジョブズのようにプレゼンができるようになるというのですから、読まない手はありません。

その法則は、18個にもわたって詳しく書かれています。
全部紹介するには長すぎますが、例えば「ツイッターのようなヘッドラインを作る」というものがあります。
英語で140文字、日本語では70文字以内で、キレのいいヘッドラインを用意するというのです。
実際、これまでのジョブズのプレゼンには、必ず印象的なヘッドラインが用意されています。

●2001年に発表された革新的MP3プレーヤーでは
「iPod。1000曲をポケットに」というものでした。

●2007年にiPhoneが発表されたときは
「本日、アップルが電話を再発明します」というものでした。

グッときますよね。
これらは、そのまま新聞の見出しに使われたりしたそうです。

僕が、プレゼンテーションの「手法」というものをはじめて意識したのは、15年ほど前。
銀行員時代にインベストメントバンク(投資銀行)部門に配属されてM&Aの仕事をはじめたときです。

配属された日に、部門長にあいさつに行くと、会議室に通されました。
座って待っていると、部門長が現れて、僕の座っているテーブルの向いに立ちました。
そして、そこにおいてあったホワイトボードを「バン!!」と平手打ちしたのです。

ホワイトボードは回転式になっていて、クルッと回ると、裏側にビッシリと文字が書いてありました。
内容はM&Aに関するスキルについて書かれていて、これらを1か月ですべてマスターするようにと説明がはじまりました。

話は15分で終わりましたが、これはすべて、僕を一瞬でその気にさせるための演出だったのです。
上司から部下へのプレゼンテーションだったのです。

デジタル化した今から考えると、笑えるほどアナログな手法ですが、僕はこのように人をその気にさせて、行動させるために演出されたプレゼンというものをはじめて目の前にし、感動を覚えました。

と、話は長くなってしまいましたが、元に戻って、スティーブ・ジョブズが2007年1月に行ったiPhone発表の基調講演動画を紹介しておきます。いつ見てもゾクゾクします。