先週も取り上げた伊賀泰代さん著の「採用基準」ですが、個人的に、すごく腑に落ちた解説があります。
それは、「マッキンゼーが働く人の『価値観転換機関』としての役割をも果たしている」というものです。
「ブランドとしてのマッキンゼー」には、一流大学から一流企業を経て入社してくる人ばかりです。
しかしそんな人たちも、マッキンゼーで働くうちに、自身の問題解決力やリーダーシップが培われ、「本当に自分のやりたいことが出来る場所」に移っていくとのことなのです。
マッキンゼーに至るまで、ピカピカの経歴だった人たちが、NPOや中小企業、自ら起業したり、ファンドを立ち上げたりという道を選び始めます。
企業の規模や知名度ではなく、「やりたいことができるかどうか」という自分だけの基準で、その後のキャリアを決めるようになるわけです。
これはマッキンゼーという職場が、これまで「周りから一流と評価されたい」という価値観で歩んできた人たちにとって、「本当にやりたいことに転身する」ための心理的障害を取り除く機関になっているのです。
つまり、「自分の物差し」で物事を評価できるようになった人が、周りの評価から解放されるというわけです。
じつは、僕の勤務している会社でも同じようなことが見られます。
大手の広告会社に入社してきた後、特にクリエーターやプランナーなどは、本当に自分のやりたいことをやるために独立していくことが多いです。
それも、周囲の評価に惑わされない「自分の物差し」が形成されたからなのでしょう。
人間は、どうしても周囲の評価を意識してしまいます。
僕自身も、ずっと周囲の評価に縛られていました。
それに惑わされなくなってきたのは、最近かもしれません。
周囲の評価を意識しないということは、「ほめてくれなくてもやる」ということです。
自分のやりたいことなら、それができる。
でもそれはやはり、周囲からの評価などどうでもよくなるくらい、やりたいことが見つかったということなのかもしれません。
ちなみに、あさって3/5(火)は、「ものづくりフォーラム in 沖縄」と題する、沖縄の地元企業活性化を狙いとしたフォーラムにパネリストとして参加してきます。
これも、評価とは関係ない、僕のやりたいことのひとつとしてです。
ということで、今日はこのへんで(^^