作家とビジネスマンの「書く」は違う!

ビジネスマンに求められる「書く能力」は、作家に求められる「書く能力」とはまったく違います。

作家のように唸りながらひとつひとつの表現を絞り出して書いていくのではありません。

自分が持っている情報を構成にしたがって順番に配置していく、パズルのような論理的作業なのです。

 

作家ではありませんが、極端な例として、以下の女の子の手紙を、参考にしてみましょう。

京井良彦の「3分間ビジネス・スクール」-ルーシー

●手紙1:

「シェリーちゃんへ

 

先週の土曜日に、あたしが公園で男の友だちと遊んでいるときにやってきて、私がむこうを向いている間に、彼にウインクしたでしょ。まだ覚えていますか。

それから、日曜日に家に来たとき、ママがお昼にツナサラダをつくってくれたとき、『うえっ!いままで食べたなかで一番まずいっ!』って言ったでしょ。

それにきのう、あたしの猫が足にふれたからって、猫のことをけとばして、犬のモンスターをけしかけるっておどかしたでしょ。

だから、もうあなたのことがきらいです。友だちをやめたいです。          

              ルーシーより」

 

パッと見ただけでは、この手紙が述べようとしていることが明確にはわかりませんね。

これは、時系列に出来事を羅列しているだけだからです。

 

では、ビジネス文書のように結論を先に持ってきて、情報を順番に整理し書き変えてみましょう。

 

●手紙2:

「シェリーちゃんへ

 

あたしはあなたがきらいです。

その理由は以下のとおりです。

 

1 あたしのボーイフレンドをとったから

2 あたしのお母さんをバカにしたから

3 あたしの猫をこわがらせたから


以上 ルーシー」

 

どうですか?

キレがよすぎて、ルーシーが怖くなりますね(笑)

 

※このエピソードは以下の本にあります

マッキンゼー流 プレゼンテーションの技術/ジーン・ゼラズニー
Amazon.co.jp