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【マイルドヤンキーの特徴】すでにヤンキーが消費の主役!

「ヤンキー消費」に関する議論が盛んですね。
といっても、昔あったビーバップハイスクールのようなヤンキーではありません。

地元友達と家族ぐるみの付き合いで、ミニバンでEXILEを聞きながらイオンに行き、フードコートで食事するという、ソフトに進化したヤンキーが、実は消費やテレビ視聴率のカギを握る存在として注目されています。

原田曜平さんの著書「ヤンキー経済」を読みましたが、その実態がよく分かり、とても勉強になりました。(ちょっと、彼らをあまりにも得体の知れないものとして扱い過ぎているので、ちょっと失礼かなとも思いつつ)
今後ますます、彼らがいろんなところで主役になっていくのは間違いなさそうです。
そのあたり、少し整理してみます。

マイルドヤンキーの正体とは?

実はこの層、ネットで行うマーケティング調査などに引っかかりにくいため、ボリューム層だと言われながら、実態解明がなかなか難しかったようです。

本書は、多くの調査員が知人の紹介をつてとして人海戦術を行ったとのことで、そのデータに価値があると思います。

本書では、今のヤンキーを2種類に分けて定義されています。
ひとつは、「残存ヤンキー」と言われる人たち。

昔ながらの悪羅悪羅(おらおら)的なところはありながらも、EXILE的なオシャレに身を包んでいます。

ただこちらは、絶滅危惧種のように減っているとのこと。

多いのはもうひとつの「地元族」と言われる人たち。
中学時代からの地元友達と家族ぐるみで付き合い、その関係を最も大切にしています。

そのため、生まれ育った地元の半径5キロくらいから絶対に出たくないらしいです。

就職も地元(地元企業からカラオケやパチンコ店員なども)、遊びも地元(イオンやラウンドワンなどの大型施設から近所の居酒屋や友達の家なども)、知らない人と同居する電車を嫌い、友達と一緒に乗れるミニバンで移動します。

これからのマーケティングでは、彼らの行動こそが注目されるべきというわけです。

マイルドヤンキーは、消費の主役?

それは、なぜか?

都心の高感度層は、「コト」への消費、つまりカフェ代や飲み代、通信費などの出費を優先し「モノ」を買わなくなっていますが、彼らヤンキーは、車、タバコ、ブランド品、ショッピングモールでの買い物など、比較的「モノ」を買っているからだと言います。

彼らの価値観は、大きな野望をもって社会的な成功を手にするところにありません。
地元との友達関係をずっと変わらず維持していくところにあります。
そのための消費には、積極的だというわけです。

たとえば、友達がみんな乗れるミニバン、ビールではなく友達と一緒に飲むため焼酎のボトル買い、タバコ、パチンコ、パチスロ、ゲームセンター、キャラクターものや、ディズニーランド通いなどなど、など。

また、ITへの関心度が低いのも特徴とのこと。
スマホ所有率はあがっていますが(本書の調査対象では9割近くがスマホを所有していたと)、ガラケーとほぼ同じ使い方しかしていないのが実態です。
機種のデザインやブランドイメージ、細かい機能性へのこだわりは低く、「家族割り」が使えるかがキャリア選択のポイントになっているようです。

あと、ツイッターやフェイスブックなどのSNSを、LINEのように仲間内だけのツールとして使っているのも特徴です。

本書にもありますが、本来SNSは、国や社会階層を飛び越えてつながりを広げることで、一般の人もレディーガガや孫正義さんと会話できることに意味があります。
彼らは、そんな思想とは真逆に、地元の友達との連絡掲示板として使っています。

彼らには、彼らのニーズがあるんですよね。
提供側が、そこに応えきれていないから、合わないサービスを無理に使っているのかも知れません。

マイルドヤンキーは「マス=大衆」になる?

これは本書では述べられていませんが、正体が解明されつつあるヤンキー層は、相当なボリューム層で、消費だけでなく、あらゆるところで主役になっていくと思われます。

テレビの視聴率を見ていても、僕の周りではあまり見られていないものが、結構な数字を取っていたりするのは、彼らのおかげなのかもしれません。

選挙の投票率がふるいませんが、それも彼らの動向次第なのかもしれません。
もはや、「マス=大衆」とは、彼らを指す言葉になりつつあるわけです。

戦略として、ボリュームゾーンを獲るのなら、彼らをターゲットとしたマーケティングが優先されるべきです。
「若者の消費離れ」とは、つまるところ、彼らの志向を捉えきれていない商品やサービスが引き起こしているのかも知れませんね。

また、ヤンキーは、家族をつくることを大きな幸せとしています。
少子化と言われる世の中で、彼らには若くして複数の子供を授かる人も多いです。

そんな彼らの子供が、またヤンキーとして育ち、子供を増やしていくと、数十年後には日本の人口の大部分をヤンキーが占めることになりますね。
名実共にマスになる日が来るわけです。

さて最後に、本書にあるエピソードで、すごく面白いと思ったものを紹介します。
本書の調査を担当した女子(大学生)が、かつての友達である地元族に話を聞いていたところ、「お前は、もっと普通になった方がいい」と、説教されたと言います。

「地元友達を捨てて、大学の活動だけでなく、東京の企業や社会人と接して活動しているなんて理解できない。周りの地元の女子は、毎日EXILEの話で盛り上がり、地元の居酒屋で飲んでエンジョイしている。
もっと地元の飲み会に顔を出して普通の女子に戻って欲しい」と、切実に語ったそうです。

そう、すでにそっち側が「普通」なんだなあと考えさせられる印象的な話でした。

それでは、また!

今回の参考書

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