動いているものを見せて、大人を納得させる【ソーシャルもうええねん / 村上福之】

みなさん、3連休はいかがでしたか?
僕は相変わらず、いろんな仕事が入り乱れている中、それを整理するので精一杯。
ああ、イチョウ並木は見頃だったんだろうなあ、などと今頃思っております。

まあそんな中ですが、仕事のすき間を見て、たまっている未読の本に、ちょこちょこと目を通しました。
で、一部で話題の「ソーシャルもうええねん(村上福之著)」が、ちょっとおもしろかったです。

著者の村上さんは、8歳から独学でプログラミングをはじめ、某大手家電メーカーの開発職に就職。しかし大企業体質に合わず、退職してフリーのエンジニアになられたという経歴の方、ブロガーとしても有名です。

本の内容は、これまでのブログをまとめたものなので、筋のあるものではありません。
前半は、フェイスブックやツイッターのユーザー数主義での拡大に疑問を呈するもの、後半は自身のプログラマーや起業人としての経験を綴ったものです。

で、後半にある「動いているものを見せれば、大人は納得する」というエピソードに共感したので紹介したいと思います。
エラいオッサンは、若い人の文章を3行以上読まないし、話もまともに聞かないと、村上さんは言います。

村上さんは、入社して最初に、プリンタードライバーの開発部署に配属されます。
しかし仕事の内容は、外注して、その品質や進行などの開発管理をするばかりでした。
村上さんは、こんなことでは一向にプロジェクトが進まないと、休日に会社に忍び込んで、プリンターの試作品を引っ張りだし、自分でプログラムを書いてしまいました。

休日明けに、上司の机にプリンターをおいて、「これで動きます」とやったところ、社内で大騒ぎになったそうです。
そりゃ、そうでしょう。
今まで莫大な予算をかけて外注していたものを、入社1年目の社員が、休みの間に自力で開発してしまったのですから。

社内では、関係者を集めて何度も会議が行われたそうです。
「どうしよう、どうしよう・・・」「でも、これまでの開発費は・・・」などと、エラい人たちがもめにもめているところ、一人の研究技師が決定的なひと言を放ちます。

「動いているソースコードが、いちばん正しい」

このひと言で、村上さんが休日に書いたプリンタードライバーを組み込んだプリンターが、正式に商品化されたそうです。
これが、「動いているものを見せれば、大人は納得する」という意味です。

そういえば、僕も最初に本を出版したとき、主張がなかなか周りに理解してもらえず、先に本にして世に問うた(動いているところを見せた)ということでした。

ただ、僕が共感したのは、エラいオッサンの動かし方ということだけではありません。
僕が最近主張している「これからの広告は、『言う』だけでなく『ファクト/アクション』が必要」というのと同じ話だと思ったのです。
美しい言い回しや、うまい表現を考えているより、やってみせた方が説得力がある。
ならば、四の五の言わずにやってしまおう、と。
これは、企業やブランドのコミュニケーションでもそうですし、一個人の社会活動においてもそうなのですね。

ということで、ちょっと元気をもらえたエピソードでした。
今日は、このへんで(^^