カンヌ2011受賞関係③「PR部門」

PR部門のまとめです。
欧米では歴史的にアド・エージェンシーとPR・エージェンシーは別業でやってきたので、こういうカテゴリーが確立しています。
日本のように、アド・エージェンシーが広報PRもやるというのは、あまりないわけです。

ただ昨今のPRは単なる広報作業というより、PRコンテンツを企てて情報波及を設計していくというカタチになってきているので、広告のプロモ領域なんかとかなりカブってきていいて、両方エントリーもよく見られます。
実際、昨年のゲータレイド「REPLAY」はPRとプロモ&アクティベーションのWグランプリでしたね。

さて、今年のPRライオンのグランプリは、オーストラリアの銀行です。

・タイトル:「BREAK UP」
・広告主:NATIONAL AUSTRALIA BANK(NAB=オーストラリア銀行)
・エージェンシー:CLEMENGER BBDO メルボルン

オーストラリアは大手4大銀行が、日本でいう護送船団方式というか、手数料も金利もサービスも変わらない対応をしていました。
それが、非常に不評だということで、オーストラリア銀行は独自の価格設定とサービスを導入しました。果たして、長年こびりついた大手銀行のイメージをどれだけ劇的に変えられるか?

まずは、他の銀行に対して「BREAK UP」、つまり恋人との破局をモチーフにして、「お別れの手紙」を書くことから始めました。
最後の「PS、二度と電話しないでください」まで、長ーい手紙です。
この文章を、ツイッターでつぶやきまくったようです。

他にも「別れの曲」のゲリラ演奏を行ったり、他銀行のまどにメッセージを貼って回ったりと手が込んでいます。
銀行というお固いところ(僕もいたから分かります)が、これだけの重要経営施策を、これだけ人間らしく、エモーショナルに訴えかけたところに共感が生まれたわけですね。

もうひとつ、ゴールドを受賞した僕の好きなキャンペーンを紹介します。
シボレーがコロンビアで設立した、タクシー運転手の方々に働く意義を学んでもらうための大学です。

・タイトル:TAXI DRIVERS’ UNIVERSITY
・GM COLMOTORES(ブランドは、シボレー)
・エージェンシー:SANCHO BBDO コロンビア

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本当は、プロモーション映像を見て頂きたいのですが、YouTubeにあがっていないようですので、とりあえず説明シートだけ。
タクシー運転手、その家族が誇りを持ち始め、最後にみなそろって大学を卒業する姿には思わず涙ぐみます。